30秒で分かるNISAと積み立てNISAの違い(新NISAや詳細についても別途解説)
今回は30秒で分かるNISAとつみたてNISAの違いについて説明したいと思います。
共通事項
株等の投資で得た利益に税金がかからない(非課税)制度です(通常は利益の約20%に税金が課される)。
NISA
株を自分で売り買いしたり、専門家に株等の売り買いをまかせて(投資信託)資産を運用する。
1年間に投資できる金額が多いが、非課税の対象となる期間は短い。
つみたてNISA
専門家に株等の売り買いをまかせて資産を運用する。(投資信託)。
運用できる銘柄は一定条件を満たしたもの。
1年間に投資できる金額が少ないが、非課税の対象となる期間は長い。
まとめ
NISAに比べて、つみたてNISAの方が商品の選択肢が少ないですが、長い期間、小額での運用が想定されています。30秒編はここまでです。さらに詳細を知りたい方は以下にまとめています。
目次
NISAとつみたてNISAの比較
NISA
- 非課税期間・・・5年間
NISAの期間は2016年から2023年までです。上記の5年間というのは、実際に投資した年から5年間は非課税という意味です。仮に2016年に株を買い、そこから5年間はこれらの株による配当金等は非課税ということになります。また、翌年2017年にNISAで新たに株を買ったら、その分は2017年から5年間は非課税です。2023年に買った株はその年から5年間は非課税です。
5年間を過ぎてそのまま持っている株は、通常又は特定講座に移行され、その後の配当金や株を売ったことによる利益には課税されます。
- 年間の投資上限額・・・120万円
例えば60万円で株を買って、追加で違う株を60万円買ったら、その年はそれ以上はNISA枠としては株は買えないです。それ以上の株を買いたい場合は、NISAではなく通常の枠で株を購入することになります。通常枠での取引による利益は課税されます。
様々な金融商品がNISAの対象となりますので詳細は割愛しますが、購入方法も自分の好きなタイミングや積立等、様々です。
通常の株の売買であれば、任意のタイミングで売買することになります。
つみたてNISA*1
- 積立期間・・・最長20年間
つみたてNISAの期間は2018年から2037年までです。上記の20年間というのは、投資開始から20年間、2018年に開始した場合、2037年まで。2037年に開始した場合、2056年まで。
- 年間の投資上限額・・・40万円
- 投資可能な総額・・・800万円
20年×40万=800万円がつみたてNISAとして投資可能な最大額です。投資額なので、利益等に関係なく、自分が支払う額です。
- 購入方法・・・定期的な購入(積立)
基本的には投資信託なので、どの銘柄に投資をするか決めたら、後は決められたタイミング、金額を定期的に支払うことになります。
今後のNISA(新NISA)*2
NISAは2024年までと、先ほど書きましたが金融庁から、今後の新しいNISAについての方針が出されていますので、以下要約します。
新NISA
現状のNISAは2024年終了であるが、現行制度を見直し、5年間延長する。
見直しの概要は金融庁の資料より以下の通り。
- 対象期間は2024年からの5年間、2階建ての方式になる、
- 1階はつみたてNISAと同じ方式だが、年間20万円の非課税期間5年間
- 1階を利用している人のみ、2階部分を使用できる(ただし、1階の20万円全て投資する必要はなし)
- 2階は現状のNISAに比べて投資対象を一部見直す予定(年間102万円の非課税期間5年間)
つみたてNISA(改定)
2037年までの期限を、現行制度を維持したまま5年間延長する。
NISAとつみたてNISAのどちらが良いか?
これは非常に難しいことですが、そもそも自分の資産をどのように運用したいか?
NISAとつみたてNISAをやるにあたっての自分が考えるメリット、デメリットを以下に挙げてみました。自分にはどのような投資スタイルが合うか考えて選択する必要があると思います。
NISAでも、つみたてNISAと同様に投資信託を使用した積立は可能ですが、非課税の期間はつみたてNISAが長いです。
NISA
- メリット・・・年間の枠が120万円と高いので、株式市場のトレンドに合わせて短期的に集中した高額投資が可能。株や投資信託等、選択肢が広い。
- デメリット・・・元本保証がないので、損をする場合がある。長期で保有したい場合、非課税期間が5年と短い。
つみたてNISA
- メリット・・・長期で保有し利益が発生し続けた場合、非課税期間が20年と長いので、非課税による恩恵が受けられる。
- デメリット・・・元本保証がないので、損をする場合がある。自由なタイミングでの株等の購入はできず、定期的に継続した購入(つみたて)のみになる。
NISA、つみたてNISAのはじめ方
まずは専用口座を開設する必要があります。通常の銀行口座のみではできません。
銀行や証券会社経由で専用口座を開設してから、取引を行うことになります。
まとめ
NISAでもつみたては可能だが、つみたてNISAに比べて非課税の期間が短い。
NISAは年間の最大投資可能額が多く、非課税期間が短い、つみたてNISAは年間の最大投資可能額が小さく、非課税期間が長い。それぞれのスタイルに合った投資方法を選択すれば良い。