注文住宅で家を建てる(良いハウスメーカー、工務店の見分け方)
前回の記事ではローンの準備等についてお伝えしましたが、今回は自分が家作りを通して感じた良いハウスメーカーや工務店等の見分け方をお伝えしたいと思います。
これは個人的な主観であるため、最終的には各個人で十分に検討していただきたいのですが、少しでも参考になればと思います。
目次
- ハウスメーカーや工務店で確認すること
- 長期優良住宅
- 私の家は長期優良住宅でしょうか?
- 住宅性能評価とは
- あなたの家の性能は?
- 長期優良住宅、住宅性能評価取得割合
- こんなハウスメーカー、工務店は嫌だ(実体験)
- さいごに
ハウスメーカーや工務店で確認すること
長期優良住宅を取得可能か聞いてみましょう。
標準の仕様で長期優良住宅が取得可能であれば一定の水準をクリアした家が建てられるということです。
ここで言いたいのは、長期優良住宅を取得したほうが良いということではなく、長期優良住宅が取得できるレベルの家を建てられる腕があるかどうかを見たほうが良いということです。
長期優良住宅の基準を抜粋したものを以下に示します*。
*:国土交通省、長期優良住宅のページより
- 劣化対策等級3(最高等級は3)
- 耐震等級2以上(最高等級は3)
- 維持管理対策等級3(最高等級は3)
- 断熱等性能等級4(最高等級は4)
これは耐震、断熱性、メンテナンス性が良く、ある程度長持ちする家の基準といえるかと思いますが、個人的にはこれからの家作りの最低基準であり、これ以上の性能の家を建てるべきと思っています。
もちろんできます!と即答せずに色々な理由をつけて長期優良住宅を取らない方が良い理由を語る工務店は、技術的に問題がある可能性があるため、選択肢から外したほうが良いでしょう。
私は家選びで色々な工務店、ハウスメーカーにこれらの質問をしましたが、大体のハウスメーカーは標準仕様で長期優良住宅が取れるという印象でした。
工務店の場合、お店の規模等により標準では対応していない所も見られます。
また、ローコスト住宅でも長期優良住宅に対応しているところもあるようです。
長期優良住宅
メリット
固定資産税の減額(戸建ては半額)の期間が3年から5年に延長されたり、住宅ローン減税の最大控除額が400万円から500万円に拡大されるなどの優遇措置があります*。
*:国土交通省、長期優良住宅のページより
デメリット
長期優良住宅の認証にあたって維持保全計画が作成されており、今後これに従って定期的なメンテナンスを実施していく義務が発生します。
所管行政庁がメンテナンスの記録の提示を求める場合があり、これを報告しないまたは虚偽の報告をした場合、30万円以下の罰金を科される場合があります*。
*:国土交通省、長期優良住宅のページより
私の家は長期優良住宅でしょうか?
私の家はセキスイハイムですが、もちろん長期優良住宅を取得していま・・・せん。笑
ただし、長期優良住宅の仕様は満たしています。耐震等級も2級ではなく最高等級の3級です。これは自称ではなく住宅性能評価を受け証明を受けているので間違いありません。
私が長期優良住宅を取得しなかったのは、やはりデメリットが気になったからです。
また、住宅ローン減税が最大500万円になったところで、ローンを4,000万円以上組まなければ恩恵はありません。
住宅性能評価とは
国が定める日本住宅性能表示基準・評価方法基準に基づき、第三者機関にて等級などで家を評価するもので、建設住宅性能評価書が交付された住宅については、迅速に専門的な紛争処理が受けられる任意の制度です。
つまり、口約束の性能ではなくごまかしが利かないものとなっていますし、上記の通り、要求した仕様と異なればこれを証拠とすることができると考えられます。
この評価を受ければ長期優良住宅の認定を受けなくても自分の家の性能(耐震等級等)が判明します。これによって例えば耐震等級3級であれば、地震保険料は約50%になります。
ちなみにこの性能評価とは、家の性能を評価するだけなので、住宅性能評価=いい家が建つとは限りませんのでご注意ください。
あなたが注文した仕様通りに家が建っているか確認するためのもので、良い仕様で建てれば相当の等級が評価書に記載されることになります。
あなたの家の性能は?
あなたの家の性能を証明するものは何でしょうか?
工務店等が耐震等級は3級相当ですといっても、それを証明する書類がなければ、それは自称18歳と言っているおばさんと同じです。。
性能を証明する手段のひとつが長期優良住宅になります。
長期優良住宅を取らないけど、家の性能を証明してもらいたい場合は、私のように住宅性能評価を受けるという選択肢もあります。
大手メーカーなら営業担当の言う性能を信用するというのもひとつかと思います。
いずれにしても長期優良住宅や住宅性能評価を受けるにはお金がかかるので、家に性能をどこまで求めるか、施主の考え方次第かと思います。
とある工務店は、うちの耐震等級は2.5級相当ですと書いていますが、、耐震等級は1、2、3のどれかしかないのですが、どういうこと!?
もちろんこの工務店の標準は長期優良住宅ではありませんでした。
長期優良住宅、住宅性能評価取得割合
長期優良住宅
平成30年の長期優良住宅の認定実績は新築住宅で109,386戸となっています。
https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000870.html
住宅性能評価
平成30年の住宅性能評価の利用実績は新築住宅で189,245戸となっています。
https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000873.html
非常に興味深い結果ですが、長期優良住宅よりも住宅性能評価を受けている割合の方が多いようでした。また、これらの認証はどちらか一方のみでなく、両方取得している場合もあると思います。
以下国土交通省の資料も参考に貼っておきます。
ところで、この下の長期優良住宅の資料の赤字の25.1%という数字がどこから来ているのか計算が合わない気もするが・・・。
こんなハウスメーカー、工務店は嫌だ(実体験)
ハウスメーカーや工務店等に見学等に行き苛立つことは多々ありました。
メーカー選びにあたっての経験を紹介したいと思います。
自分の理想を押し付けてくる工務店
A工務店
収納は床面積の○○%は必ず設定するようになっています、これは絶対です。
・・・はぁ!?
例え収納が0の家だとしてもそれが客の希望なら、要望に沿った家を建てるのがプロじゃない?
建築基準法に引っかかるとか、安全性にかかわる、工法的に実現不可能という事以外は客が金を出すのに、なぜ金を出さないあなたの要望を私の家に取り入れなければならない?
希望通りにプランできない工務店
B工務店
掃き出し窓を2個つけたプランを希望しましたが、出てきた間取り図は掃き出し窓が1個のプランでした。
・・・はぁ!?
窓を減らしてくる工務店は、よっぽど耐震性を確保できないか、断熱性能が低い家です。家の断熱で一番損失が大きいのは窓です。つまり窓がほとんどない家は大した断熱材を使用しなくてもスペック上断熱性能の高い家を建てることが可能です。
窓を追加することができない家は、基本の断熱性能が低いため窓を追加してしまうと、長期優良住宅等の断熱性能を満たすことができないのでしょう。
間違いが多い工務店
C工務店
ハガキの宛名の漢字が間違っている。
展示会の案内の地図が間違っている。
こういう基本的な業務が正しくできない業者に、正しい家を建てられるはずがないので論外です。
見た目はキレイでも見えないところはガタガタの家が完成するのでは!?
態度が悪いハウスメーカー
なんとなく感じの悪い営業担当ていますよね?自分もそのメーカーでの検討はそこで終わりました。
ハウスメーカー等は最初に接客した人が担当になるので、良い営業担当に当たるかは運次第なところもあります。知り合いがいたら最初に紹介してもらうというのも手かと思います。
さいごに
今回お伝えしたことを頭に入れてハウスメーカーや工務店を回ることで、家を見る視点もまた変わるかと思います。家を決める要素は今回紹介した内容だけではありませんが、少しでも参考になればと思います。